會津八一記念館が所蔵する會津作品の中から、
これぞという名品を50点選び、
「名品50選 獨往」としてまとめました。
作品は漢詩、自詠歌、画賛、書簡と、多岐にわたります。
詩を詠み、書を能くし、絵も描く-
まさに文人會津八一の全てがここに凝縮されているといえましょう。
黒い表紙に金文字が落ち着いた輝きを放ち、
會津の孤高の生き方を示すように「獨往」の2文字が白く鮮やかに映えます。
<期間限定プレゼント>実物は16㍍にも及ぶ手紙(折帖形式)をA2判の紙に印刷した「與奥田勝書」が付録でついています(夏の企画展終了までの間)。A4判87ページ、1500円(+税)。
月別アーカイブ: 2022年3月
逸品中の逸品を一冊に
獨往の書〈漢字・かな〉編
今春、新潟市會津八一記念館では、所蔵作品の中から50件を精選した図版集『會津八一名品50選』を刊行しました。
新潟市出身の秋艸道人・會津八一(1881〜1956)は、東洋美術史研究者・歌人・書家として、それぞれの分野で活躍した文化人として極めて高い評価を得ています。書家としては、書壇に属さず、独自に築いた書境から「獨往の書家」とも呼ばれています。歌人・吉野秀雄は、そんな八一の書を「金石文学者としての学識に培われているが、しかもその出自をどこに求むべきかは容易につきとめかねる。それだけ個性的独創的で、世人の追随を許さない」と称賛しました。
書「獨往」は、まさに八一の生き方、書制作の態度を偲ばせる語句といえます。八一自身、「予は書画に於て師承することなし。ただ群書を読みて、ほぼ変遷の大勢を知り、伝世の名蹟にして、寓目せるものまた多きによりて、その間、おのづから会得するところあるが如きのみ」と記しています。
八一は、常に現代性を求め、進歩的な思索の中でかな書も漢字書も同じ態度で揮毫したといわれています。また「書は読めなければならない」、「明朝活字から書を学べ」と提唱した八一の書は、毛筆に触れる機会の少ない現代の私たちにも馴染みやすい一面を持っているといえるでしょう。
本展は図版集発刊を記念して、収録した漢字書とかな書を中心に、当館のコレクションの粋を紹介します。
演題 | 文芸講演会 「和歌史・短歌史の中の會津八一」 |
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講師 | 村尾誠一先生(東京外国語大学名誉教授) |
日時 | 2022年5月29日(日) 午後2時~3時半(予定) |
会場 | 新潟日報メディアシップ2階 日報ホール |
定員 | 120名 |
参加費 | 500円 |
※往復はがき、またはe-mailに「講演会聴講希望」、住所、氏名、電話番号を記入し、會津八一記念館までお送りください。定員に達し次第締め切ります。
※ただし1通につき1イベント、1名様でのご応募といたします。定員に達し次第締め切ります。
※新型コロナウィルス感染症の影響により、会期、関連イベントなどが変更になる場合があります。
※ご来館の際はマスクをご着用ください。
演題 | 作品解説会 |
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講師 | 野中吟雪館長 |
日時 | 2022年6月19日(日) 午後2時~ 約50分 |
会場 | 当館展示室 (企画展入場券が必要です) |
演題 | 作品解説会 |
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講師 | 学芸員 |
日時 | 2022年 会期中の第2、4日曜日 午前11時~ 約50分 |
会場 | 当館展示室 (企画展入場券が必要です) |
期間中、本展覧会名を2人の書家による揮毫で展示室前に掲示しています。
・4月5日~5月15日:丘山三槐先生(新潟県書道協会副会長)
・5月17日~7月3日:朝平霞山先生(新潟県書道協会副会長)
※人数が多い場合、入場制限をさせていただく場合がございます。
企画展チラシ
新潟県内の碑、まとめました
「奈良・京都編」に続く第2弾「新潟編」です。
短歌以外の碑も収めました。その半分以上が漢字のもです。
會津八一の力強くも親しみを感じさせる漢字書を碑の文字で味わってください。
ふるさと新潟を思い懐かしむ歌(碑)からは、八一の優しい心が感じ取れるでしょう。
1冊300円(プラス税30円)です。
ご希望の方は025(282)7612 または eメールinfo@aizuyaichi.or.jp會津八一記念館へ