四国は高松の八栗寺(やくりじ)の鐘に
會津八一の絶唱ともいうべき
-わたつみの 底ゆく魚の鰭(ひれ)にさへ
ひびけこの鐘 仏法(のり)のみために-が
鋳込まれています。
わたつみとは古語で海のこと。
--千尋(ちひろ)の海の底をゆく魚の鰭にまで
八栗寺の鐘よ響き渡れ みほとけの教えが届くように」
NHKのゆく年くる年。
ことしは八栗寺から中継があるそうです。
この鐘の音に八一の心を思いながら、新しい年を迎えましょう。
月別アーカイブ: 2020年12月
大みそか……八栗寺の鐘の響きとともに
私の好きな八一の書
〜 會津八一記念館ゆかりの作家31人が選ぶ 〜
會津八一記念館は1975(昭和50)年4月に開館し、本年が開館45周年にあたります。それを記念して今企画展では、過去6年間で開催した当記念館主催の講演会講師または来館された絵手紙作家、俳優、写真家、陶芸家、俳人、茶家、金工作家、書家の31人に記念館所蔵の中の代表作品81点を示し、そこから好きな八一作品を選んでいただきました。現役で活躍されている作家が、八一の書の魅力とその書に寄せる思いを存分につづっています。
同時に第14回「會津八一の歌を映す」写真コンテスト入賞入選作品展も開催します。写真を通じて八一のうたごころを感じることができる良い機会となるでしょう。
演題 | 文芸講演会 「八一の書の魅力」 |
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講師 | 野中 吟雪(新潟市會津八一記念館館長) |
日時 | 2021年2月7日(日) 午後2時~3時半 |
会場 | 日報ホール(新潟日報メディアシップ2階) |
定員 | 90名 ※事前申し込みが必要です。 |
聴講料 | 500円 |
演題 | 作品解説会 |
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講師 | 学芸員 |
日時 | 2020年会期中の第2、4日曜日 (12月27、1月10日・24日、2月14日・28日、3月14日・28日) 午前11時~ 約50分 |
会場 | 当館展示室(企画展入場券が必要です) ※展示室内の混雑緩和のためやむを得ず入場制限を行う場合があります。 |
期間中、本展覧会名を2人の書家による揮毫で展示室前に掲示しています。
・12月22日~2月7日:樋口志保先生(新潟県書道協会理事長、新潟市)
・2月9日~3月28日:伊藤路可先生(新潟県書道協会理事、胎内市)
企画展チラシ
第14回写真コンテスト入賞者発表
2020年11月26日、「會津八一の歌を映す」第14回秋艸道人賞写真コンテストの審査会が行われました。多数のご応募ありがとうございました。
入賞作品は、12月22日(火)から新潟市會津八一記念館で開催する企画展「新潟市會津八一記念館開館45周年記念會津八一記念館ゆかりの作家31人が選ぶ 私の好きな八一の書」で併設展示する他、新宿中村屋サロン美術館(東京)、奈良県立図書情報館、いかるがホール(奈良県斑鳩町)、三千院(京都市)、高松市市民活動センター(香川県)、胎内市産業文化会館などで巡回展示する予定です。
【秋艸道人賞】
髙澤和也(タカサワカズヤ)
新潟県新発田市
「つと入れば あしたの壁に たちならぶ かの招提の 大菩薩たち」
【新潟市長賞】
藤井則子(フジイノリコ)
新潟市西蒲区
「水煙の 天つ乙女が 衣手の ひまにも澄める 秋の空かな」
【胎内市長賞】
和田広次(ワダコウジ)
新潟市西区
「藤原の おほき后を うつしみに 相見るごとく 赤き唇」
【新潟日報社賞】
大橋一廣(オオハシカズヒロ)
新潟市秋葉区
「ひとりゆく 黄泉路のつかさ 言とはば わがともがらと 宣らましものを」
【BSN賞】
澤戢三(サワシュウゾウ)
奈良県生駒郡三郷町
「おほらかに もろ手の指を 開かせて 大きほとけは あまたらしたり」
【八栗寺わたつみ賞】
内山義昭(ウチヤマヨシアキ)
新潟市中央区
「すべもなく み雪降りつむ 夜の間にも 故郷人の 老ゆらくをしも」
【審査員特別賞】(會津八一生誕140年記念)
佐久間光夫(サクマミツオ)
新潟県新発田市
「霜荒き 小庭の土に 折れ伏して なほ緑なる アカンサスあはれ」
入選者一覧
石黒雅人(三条市)、石森文夫(福島県いわき市)、小柳直人(三条市)、熊倉秀達(新発田市)、佐久間光夫(新発田市)、佐々木徹雄(新潟市秋葉区)、佐藤明美(新潟市西区)、佐藤荘威(新潟市西区)、佐藤英朗(新潟市西区)、髙橋徹(南魚沼市)、髙橋ノリユキ(新潟市北区)、竹谷敬子(奈良市)、中野金吾(新潟市中央区)、二瓶純緖(新潟市江南区)、野崎洋子(新潟市秋葉区)、星正一(加茂市)、山口百合子(新潟市北区)、山﨑俊泰(静岡県掛川市)、横山徹成(新潟市西区)、渡辺征二郎(奈良市)、渡邉隆(新潟市西区)
〔敬称略 五十音順〕