今年度、會津八一没後60年事業の最後を締めくくる企画展。
「加工された八一の文字」を、原本の書と併せて紹介し、その美意識を探ります。
東洋美術史学者であり、書家でもあった會津八一(1881~1956)は、中国や日本の歴代の石刷り(金石拓本)を多数集めて、長年研究してきました。また、終生、いかに自らの書を美しく刻みつけることができるかを追究し続けました。とくに歌碑においては、強い意識をもって制作に携わりました。八一は自分で文字を刻することはなかったのですが、原稿を石の上に貼って石工に彫らせたり、刻法を細かく責任者に指示したりするなど、自らの文字を忠実に残すことに、強いこだわりをもっていたのです。そのほか、商店、企業、恩師や知人宅から依頼されて、商店名や屋号を揮毫して看板にした木額も少なくありません。
今年度、會津八一没後60年事業の最後を締めくくる本展は、刻まれた八一の書をテーマにした展覧会です。八一の書を彫り込んだ商店などの木製看板をはじめ、新聞の題字の金型、自詠の短歌や漢字の語句を揮毫した石碑の拓本や銅版といった「加工された八一の文字」を、原本の書と併せて紹介し、その美意識を探ります。
同時に第10回會津八一の歌を映す写真コンテスト入賞入選作品展も開催します。さらには、第1回から9回までの秋艸道人賞作品と審査委員長淺井愼平さんの作品も展示いたします。
講師 | 薄田東仙氏(書道家、刻字家、日本刻字協会会長) |
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日時 | 平成29年2月23日(木)、24日(金) / 午後1時~3時 |
会場 | 會津八一記念館 会議室(メディアシップ 5F) |
定員 | 各回14名 |
参加費 | 1,500円 |
講師 | 松丸道雄氏(東京大学名誉教授、八一の自用印を刻した篆刻家松丸東魚の子息) |
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日時 | 平成29年3月9日(木) / 午後2時~3時半 |
会場 | 日報ホール(メディアシップ 2F) |
定員 | 150名 |
参加費 | 500円 |
※往復はがきに住所、氏名、電話番号、イベント1または2をお書きの上、會津八一記念館へお申し込みください。刻字体験講座は受講希望日を忘れず記入してください。
※1通につき1名様までのご応募といたします。定員に達し次第締め切ります。
関連イベント
写真コンテスト入賞入選表彰式・公開講評会
日時 | 平成29年2月10日(金)午後2時〜 |
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会場 | ホテル日航新潟 30F 鳳凰 (〒950-0078 新潟市中央区万代島5-1) |
定員 | 100名 無料 |
講評(予定) | 淺井愼平氏(写真家) 和泉久子氏(鶴見大学名誉教授) 塚原史氏(早稲田大学會津八一記念博物館館長) 神林恒道(會津八一記念館館長) |
企画展チラシ