會津八一記念館のwebページをリニューアルいたしました。
これからもよろしくお願いいたします。
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本年は會津八一没後60年になります。少しず つ八一の人物像が歴史化されてゆく中、この度、昭和4年に制作された八一の書の版画作品が確認されました。ここには、昭和26年の『會津八一全歌集』、没後刊行された『會津八一全集』に未掲載の短歌が記されています。これまで、この作品は、どのような経緯で制作されたのか不明のものでしたが、『版畫之新潟』という出版物のために制作された歌書だということがわかり、八一詠の短歌として紹介する運びとなりました。
確認された短歌は、「あきされば あまりさびしき ふるさとの そらをいろどる はなびなるらし」、新潟まつりの前身となる花火大会「川開き」を詠んでいます。これは、八一が新潟の祭り、花火を詠んだ唯一の短歌になります。
ところで八一は、若くして地元・新潟の新聞の俳句選者となるなど、早熟な俳人として知られています。また、歌人としては、奈良の風光と美術を高らかに詠み上げ、今日高く評価されていますが、新潟を題材にした秀歌を数多く発表しています。「望郷」7首をはじめ、故郷を懐かしんで詠んだ短歌、晩年の新潟の生活詠などが残されています。さらに、中国の古典から引いた漢字書は、新潟の情景を重ねた作品もあります。八一の文芸の世界には、常にふるさと新潟への深い想いがあったといっても過言ではないでしょう。
本展では、新資料をはじめ、残された俳句、短歌、漢字の書から八一の新潟への想いを紹介します。近代の独往の文人と呼ばれる八一の、郷土愛とその精華をぜひご覧ください。
「會津八一の歌を映す」第8回秋艸道人賞写真コンテストの審査結果を発表いたします。受賞作品は、2015年1月4日より新潟市會津八一記念館で開催される「會津八一と斑鳩の里」展の他、早稲田大学會津八一記念博物館(東京)、奈良県立図書情報館、いかるがホール(奈良県斑鳩町)、相国寺承天閣美術館(京都)、胎内市産業文化会館などで巡回展示する予定となっております。(敬称略)
渡辺 繁雄(ワタナベ シゲオ) 新潟市北区
「船人は はや漕ぎ出でよ 吹き荒れし 宵のなごりの なほ高くとも」
今村 克治(イマムラ カツジ) 胎内市
「空ふろの 湯気たちまよう 床の上に
膿にあきたる 赤きくちびる」
村山 勝也(ムラヤマ カツヤ) 柏崎市
「あせたるを 人はよしとう 頻婆果の ほとけの口は 燃ゆべきものを」
小林 一美(コバヤシ カズミ) 新潟市東区
「かまづかの 下照る窓に 肘つきて 世をあざけらん 利心もなし」
栗原 昭作(クリハラ ショウサク) 新潟市江南区
「天地に われひとりいて 立つごとき このさびしさを きみはほほ笑む」
大滝 登(オオタキ ノボル) 新潟市西区
「都辺を のがれ来たれば ねもごろに 潮うち寄する ふる里の浜」
澤 戢三(サワ シュウゾウ) 奈良県生駒郡三郷町
「天地に われひとりいて 立つごとき このさびしさを きみはほほ笑む」
淡路晃二(新潟市東区) 内海美希(埼玉県吉川市) 落合泰三(東京都世田谷区) 小柳直人(三条市) 金子克巳(新潟市中央区) 栗原昭作(新潟市江南区) 小林一美(新潟市東区) 坂井征栄一(新潟市東区) 高橋ノリユキ(新潟市北区) 竹川義之(埼玉県川越市) 田村勲(新潟市中央区) 津田節哉(愛知県名古屋市) 寺前陽司(奈良県大和郡山市) 沼田邦雄(奈良県奈良市) 穂苅環(新潟市中央区) 本間一人(新潟市江南区) 森田一郎(新潟市江南区) 柳瀬真(新潟市西区) 山口晴久(大阪府池田市) 渡辺繁雄(新潟市北区)〔敬称略 五十音順〕