名品たちを生んだ、秘密の資料を一挙公開。
會津八一は独往の書家として知られ、数々の名品を残しています。一見、自由闊達、縦横無尽とみられる八一の書ですが、実は厳格で精密な制作を試みていました。彼は徹底した準備と、たゆまぬ努力で独自の芸術に挑んでいたのです。
その痕跡は、八一が残した書と資料などからも垣間見ることができます。創作のために準備した様本(ノートブック)には、ペンで気に入った文字を書き写し、その配置を何度も書き記しています。また、筆を持っても、下書きを繰り返し行っています。いざ本番を迎えても、何度も揮毫し、その中から自らが納得した書だけに印を押しています。その制作の労を示すように、八一の揮毫風景を撮影した写真にはたくさんの書物と、書き損じの紙に埋め尽くされた部屋が映し出されています。
本展では、八一が残した作品と、様々な資料を紹介しながら、彼の書の秘密を解き明かしていきます。
- 八一が何度も書き記し、下書きを行ったノートブック
- 會津八一 《朱蘭竹図・湘娥清涙未曽消》(昭和22年・65歳)
- 會津八一 《竹図・心中有箇不平事》
- 會津八一 「様本」(揮毫便覧、ハンドブック的なもの)
- 會津八一 《団扇・渓梅一朶香》 原稿と製品(昭和29年頃・73歳頃)
- 會津八一 「様本」(作品の草稿的なもの)
講師 | 杭迫柏樹氏(書家・日展会員) |
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日程 | 平成29年5月25日(木) |
時間 | 14時から15時30分(予定) |
会場 | メディアシップ 日報ホール |
定員 | 150名 |
聴講料 | 500円 |
※往復はがきに住所、氏名、電話番号をお書きの上、會津八一記念館へお申し込みください。
※1通につき1名様までのご応募といたします。定員に達し次第締め切ります。