斎藤茂吉

略歴・解説

歌人、医師。山形県生まれ。号は童馬山房主人。精神科医の側ら、「アララギ」の中心人物として、17冊の歌集、多数の歌論・研究・随筆を残しました。代表作に歌集『赤光』、『柿本人麿』全5巻など。

八一との関係

八一の歌を最も早く評価した歌人の一人。1945(昭和20)年初対面の際に防空壕で酒を酌み交わしたエピソードが残っています。

八一の言葉

私が歌を詠んでもだれも認めない、さういふ時代に齋藤は私の顔を見たこともなければ、年始状を交換したこともないので、批評する文章がある雑誌へ出たのです。(「文学者の修行」より)

茂吉の言葉

道人の歌は、万葉調なるを以て特色とするが、ただ古調のコツコツしたもの、乾燥し果てたものとは趣を異にして、その声調流動し、新鮮な果実の汁の如きものを感ぜしめる。(「秋艸道人の歌一首」より)

関連作品

intercommunion_saitou_2「童馬山房」
(會津八一書、早稲田大学會津八一記念博物館蔵)

斎藤茂吉邸を訪問した際、揮毫した作品。「童馬山房」は茂吉の号で、面会の立会人がゆずり受けた1枚が現在、早稲田大学會津八一記念博物館に収蔵されています。

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