略歴・解説
政治家・文筆家。新潟県阿賀野市生まれ。本名謙吉。ジャナーリスト、衆議院議員、早稲田大学図書館初代館長として活躍しました。交友関係、政治史などについて多くの随筆、記録を残しています。
八一との関係
八一の親戚にあたり、住居の無償貸与など、学業から生活まで、幅広く手助けしました。
八一の言葉
春城先生の書簡はいつもながら趣味横溢で篆刻の事、蓼汀、荻洲の別号の事、泰山金剛経の大字の事、大魏興和四年李氏合邑造像碑拓本の事と盡(つき)るところを知りません。(「秋草堂消息」より)
春城の言葉
落合の別荘は十三、四年間、會津八一に無条件で住ませた・・・このあばらやから不思議に文学博士が二人生まれた。自分の関係で前は吉田東伍が博士になり今また一人出た。貸し甲斐があったと云ふて苦笑する外はない。(「市島春城手記」より)
関連作品
『村荘雑事』 銭痩鉄画「落合秋艸堂」(會津八一歌書 新潟市會津八一記念館蔵)
1922(大正11)年、当時の八一は早稲田中学教頭職を辞し、収入が激減しています。それを知った市島春城は下落合の別荘を無償で貸し与えました。そこで八一が詠んだのが「村荘雑事」17首です。